そもそも、どこに建っているの?

ユングフラウヨッホとは

氷河上から見上げたスフィンクス展望台


一般的に展望台と聞いて思い浮かべるのは、こんもりした山の小高いところに建てられたテラスでしょう。しかし、ユングフラウヨッホで目にするものは全くの別世界。実際その上に立ってしまうと気づきませんが、氷河上から突き出たピナクル(岩の尖峰)の頂に、今にも落ちそうな感じで乗っているのがスフィンクス展望台なのです。その標高は3571m。スイス中央部は北緯46°付近と、北海道稚内市よりさらに北にあたるために、ユングフラウヨッホは真夏も万年雪に覆われています。山岳気象を加味すると、グリンデルワルトで小雨が降るとき、ユングフラウヨッホは大体吹雪となります。

寒そうだけど、大丈夫?

トンネルへ向かう列車ユングフラウヨッホ
左:ヨッホへ向かう列車 右:地中から顔を出すヨッホ駅

スフィンクス展望台・スノーファンとプラトーは地上に、残りの観光スポットは全て地下にあり、地中を走る登山電車とエレベーターによって結ばれています。地下部分には鉄道駅、展示や写真ギャラリーなどのアトラクションと、氷の宮殿(Eispalast/Ice Palace)と名づけられた氷河内部をくり貫いたトンネルが含まれます。終点のユングフラウヨッホ駅は鉄筋製ビル(写真参照)でお土産屋やレストランが付設し、建物内は暖房がきいていて20℃前後です。

スフィンクス展望台やプラトーにて外へ出るときはその日の外気温、地下部分・氷の宮殿を歩くときは夏で2℃から-3℃となります。外気温は ユングフラウヨッホの公式ウェブサイトで確認 できます。

ユングフラウヨッホで特に気をつけなけばならないのは、気圧の変化からくる高山病です。医学統計上、1日で標高差 2500m を登り、3500m の高度に到達した人(男女差なし)の大半に何らかの症状が出るとされ、ユングフラウヨッホ往復に該当します。高山病の軽減に有効なのは睡眠と多めの水分摂取であるため、当サイトをご覧の個人旅行者は前日ぐっすり眠り、水を飲んでおくと良いです。

なお、列車に乗車している間、時に襲ってくる眠気は山酔いとよばれる高山病。早歩きした時の息切れ手足のむくみも同様。以上3つの症状は軽度ですが大半の乗客に見られ、下山後治ります。

アプローチ

グリンデルワルト駅に着いたら電光掲示板を確認し、「Kleine Scheidegg」行き列車の入線を待ちます。列車には団体専用の編成、団体用と一般客用が混載する編成がありますが、淡い色の旧型車両は団体貸切のことが多いです。わからなければ駅員に確認しましょう。

終点 クライネシャイデック (Kleine Scheidegg) まで35分ほど乗車し、そこで列車を乗り換えます。列車から降りたら線路を渡って駅舎の反対側へ回りこみ、接続するユングフラウヨッホ行き列車のホームへ歩き、係員の指示に従い乗車しましょう。

アイガー北壁とトンネル左:トンネル(赤線)と途中駅 右:駅舎の裏(写真の手前側)へ回りこみ、赤い電車に乗車。

1つめの駅、アイガーグレッチャーまで約6分地上を走り、その先の45分間 7.1km はずっと素掘りのトンネル。トンネルといっても250‰(1km進む間に標高が250mアップ)の斜坑に近い感じで、列車はケーブルカー並みに傾きます。写真で示した通り、トンネルはアイガー北壁~メンヒの内部を斜めに貫いています

アイガーグレッチャー駅

北壁内部のアイガーバンド駅

トンネルに入ると車両内に設けられたLCDモニターからユングフラウ鉄道の歴史やアイガーの紹介ビデオが流れ、乗客を飽きさせない工夫がなされています。鉄道の全線開通は現在から1世紀前の1912年8月1日。タイタニック号の沈没、明治天皇の崩御と同じ年にあたります。長大トンネルという制約から当時主流だった蒸気機関車を諦め、水力発電のパワーを見込んで設計段階から電力で走る機関車牽引(現在は電車に移行)を採用しました。つるはしやドリルで硬い岩盤を掘る工事は多くの犠牲者を出し、16年の歳月をかけた難工事となりました。

ユングフラウヨッホへ向かうトンネル内部に2つの途中駅があり、1つ目はアイガーバント、2つ目はアイスメーアと呼ばれます。登り列車は2駅にそれぞれ5分停車し、その間に列車を降りて地下駅内の展望デッキ(窓から外を覗ける)より景色を楽しめます。両駅にて途中下車する際は、必ず貴重品を身につけて下りましょう。また、お手洗いに行く際は5分以内なので注意。

アイガーバント駅 2865m – 建設中、トンネル掘削で出た岩屑を捨てるために空けられた「穴」。アイガー北壁のど真ん中にぽっかり口を開けていて、ガラス貼りの展望デッキからは180°のパノラマと、岩と雪が織り交じった垂直の北壁が眼下に広がる。クライマーが当駅付近で遭難した際、外から中に入れるという。

アイスメーア駅 3160m直訳すると「氷の海」。グリンデルワルト-フィッシャー氷河の源頭にある。ガラス貼りの展望デッキからは、圏谷に広がる氷河が圧巻。表面は無数のクレバスにより壊れている。なお展望デッキは2つあり、片方には鉄格子で守られたドアがある。アイガーに挑戦する人はドアを開けて氷河へ下り、ミッテルレギ小屋へ向かう。

アイガーバンド駅アイスメーア駅
左:アイガーバンド駅より北壁とグリンデルワルト 右:アイスメーア駅から眺める氷河

アイスメーアからはスピードを落として最も傾斜のキツい部分を上り、車体が平らになると終点のユングフラウヨッホに到着。下りる際は足元の段差が大きいため注意し、慌てて走ったり大声を出すのは避けましょう(急性高山病の引き金となるため)。

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Grindelwald / グリンデルワルト

ユングフラウヨッホ Top Of Europe

氷雪地帯
氷河
鉄道
標高 3500m

Zermatt / ツェルマット

ゴルナーグラート

氷河
草原
鉄道
標高 3000m